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今日誰のために生きる? 2 (ごろう)

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ごろうです。

 

最近のお気に入りの本、

 

『今日誰のために生きる?』 

ひすいこたろうX S H O G E N 著(廣済堂出版

 

から、また衝撃的でほんわかとするお話を共有したいと思います。

日本人にとっての日常のあたりまえの中にちょっと使命感が感じられるような話です。それは、

 

虫の音がきこえる

 

清少納言も『枕草子』で秋の素晴らしさの中に記しています。

 

「秋は夕暮れ。夕日のさして山の端(は)いと近(ちこ)ふなりたるに・・・(中略)・・・日入り果てて、風の音、虫の音など、はた言ふべきにあらず」

 

この一節を読むと、その情景がすっと思い浮かび

「(しみじみと)わかる。わかる」

となるところだと思うのですが、

 

この日本の常識は世界の非常識

 

大多数の人にとって、虫の音は雑音でしかなく、

ブンジュ村の村長さんも「工事現場の騒音」のように聞こえるそうです。

 

ちなみにこの村長さん。

「飼っている牛を見れば、眠たがっているとか、違う場所に行きたがっているということがちゃんとわかり」「その日の太陽を見たら、4日後の太陽の様子まで言い当てることができる」くらい自然と深く通じていらっしゃいます。現代の平均的日本人と比べると、はるかに自然に近い感覚の持ち主です。

にもかかわらず、虫の音はきこえない。

 

また、京都に1年中鈴虫が鳴いている鈴虫寺というお寺がありますが、海外では「騒音寺」という異名がついているくらい虫の音は楽しめない。

 

何が虫の音を心地良くするのか、単なる騒音にしてしまうのか?

 

その秘密は日本語にあります。

特に母音「あ・い・う・え・お」の音が鍵を握ります。

日本語(およびポリネシア語)は多くの外国語とは異なり母音主体の言葉です。この母音が自然の音と共鳴するらしい。日本語は、一音一音に意味(あるいはイメージ)をもって脳で処理されています。日本語脳になると、虫の音や風の音、川のせせらぎ、鳥のさえずりなど自然の音をも同様に左脳で意味あるものとして言語処理されます。その結果、自然と敵対したり自然を支配したりという発想ではなく、自然と共に、自然と調和してという独特な感性が育まれているのかもしれません。

 

村長さんは虫の音がきこえるということに非常に価値を置かれています。

 

「地球上で、虫の音がメロディーとして聞こえる、虫と会話ができる稀有な民族が2民族だけいて、それが日本人とポリネシア人

 

「日本人は虫と話をするために、日本語を生んだんじゃないかな」

 

「この世が滅亡する時は、日本人に虫の音が聞こえなくなった時だよ。つまり、自然と対話できる人がいなくなった時に、地球の崩壊が始まる」

 

という村長さんの言葉はあまりに衝撃的です。

僕らにとってはあまりにあたりまえの日本語は、実はとてつもなく貴重なものなのかもしれません。

日本語のルーツはやはり縄文時代までさかのぼることができるようです。1万年以上先祖代々受け継がれてきていることに思いを馳せるととても感慨深い。日本語がとても誇らしく思えます。

今度はこどもたちにしっかりと素敵な日本語を伝え、素敵な感性を育んでいきたいですね。