育児をプラスに!IKUG+
ごろうです。
小満(万物の生命が満ち満ちてゆく頃)に。
緑もどんどん濃くなり梅雨前の心地よい
生命賛歌!の時にあたります。
この小満の期間、七十二候では
蚕と紅花と麦の二週間です。
蚕起食桑
蚕起きて桑を喰む
いきなり蚕と言われても・・・???
僕自身はあまりに無知だったので少し調べてみました。
蚕は白い芋虫。文字通り桑の葉が大好物です
繭から絹糸がとれて、昔から養蚕が盛んに行われ、
江戸時代幕末には生糸が生糸が最大の輸出品でした。
古くは『日本書紀』に雄略天皇が養蚕を勧められたとの記述があります。
蚕を世に送り出した重要な神々
『古事記』にも蚕の記述が。
なんと蚕は五穀と共に生まれます。
これだけでもその重要さがわかります。
しかもそのシーンで登場する神様(以下の三柱の神)が
また超大物ですごいんです。
大宜津比売とも言います。
国生みの後の神生みの際に生まれた神です。
イザナミが亡くなる原因となった
の直前に生まれます。
伊邪那岐神が黄泉の国から帰って
禊ぎ祓いをした際に生まれた三貴神の一。
イザナギが鼻を洗われた際に生まれています。
三柱の神(造化三神)の一。
蚕が生まれる話(古事記)
有名な天の石屋戸開きのすぐ後の話です。
天照大御神が天の岩戸にお隠れになる原因となった
その際に大気都比売神に食物を求められますが、
鼻や口、尻から食物を出す大気都比売神を見て、
須佐之男命が怒り殺してしまいます。
(なんてことを・・・)
その大気都比売神の身から五穀と共に蚕が生まれます。
- 頭 :蚕
- 目 :稲
- 耳 :粟
- 鼻 :小豆
- 陰部:麦
- 尻 :大豆
これらを神産巣日神が取り、
「種」として地上にお授けになりました。
神話には荒唐無稽な話も多く、
話を表面だけなぞると
”なんなんだこれは・・・!?”
となることもありますが、
子どもは物語として楽しめるみたいです。
殺された者から作物が生じるという話も
各地の神話や伝承ではよくある話で、
死と再生、大自然の循環を表現しています。
天皇陛下がなされている稲作と同様に、
皇后陛下の御養蚕が皇室行事となっています。
まさに御給桑(キュウソウ)がニュースにも。
まとめ
”五穀”と”蚕”がセットだったのが面白かったです。
”五穀豊穣”を祈る時、
”蚕”も同じく思い浮かべようと思いました。
20世紀を代表する歴史学者アーノルド・J・トインビーが、
民族が滅びる3つの条件を示しています。
- 理想(夢)を失った民族
- 全てを物(お金)換算して価値判断する民族
- 自国の歴史を忘れた民族
(「12、3歳までに神話を学ばなかった民族は
例外なく100年以内に滅んでいる」)
今回、蚕から思おえず神話ともつながり
われながら少し勉強になりました!
身近なところから親子で歴史や神話も楽しく学び、
理想や夢を生きることができたらいいなと思います。
育児には可能性がいっぱい!